日本語には多くの漢字が存在しますが、その中で魚へんの付く漢字は全部で195種類あるそうです。
お寿司屋さんで、
こういう湯飲みって見た事ありませんか?
よく目にする漢字もあれば、全く見た事のない漢字も多く書かれていますね。
私はこれを見て「へー、この漢字はこう読むのね」って思いながら、自分の知らない「魚へんが付く漢字」を探すのが好きです。
【特徴】 |
今回の番組で「魚へん」+「春」で鰆(さわら)と呼ばれる魚が紹介されていたので、他にもどんな魚にどんな漢字を当てはめられているのかを調べました。
内容は、
- 魚へんに春夏秋冬を付けると何て読む?
- それ以外にはどんな漢字がある?
- 「魚へん」が付いているのに魚じゃない!?
となっています。
魚へんに春夏秋冬を付けると何て読む?
「魚」+「春」は?
「魚」+「春」で「さわら」なのは知っている人も多そうですね。
名前の通り春を告げる魚と言われ、冬は脂がのる「寒鰆」と呼ばれるそうです。
大型の出世魚で、40~50cmがゴシ、50~60cmがナギ、60cm以上がサワラと呼ばれます。
西京焼きや竜田揚げ、箱寿司、刺身等で食べるのが一般的のようです。
「魚」+「夏」は?
「魚」+「春夏秋冬」の中で、唯一この漢字は存在しません。
ただ普通に「魚夏」と書いて「わかし」と読むそうです。
小さい状態のブリをそう呼びます。
つまり出世魚ですね。
稚魚の状態はモジャコ、35cmまでがワカシ、60cmまでがイナダ、80cmまでがワラサ、それ以上がブリと呼ばれます。
お刺身とか美味しいですよね。
「魚」+「秋」は?
「かじか」と読みます。
なかなか可愛い顔をしていますね。
私にとっては「どんこ」という呼び方に馴染みがありますが、地方によってどう呼ぶかは変わってきます。
汁物や煮付けにすると、大変美味らしいです。
「魚」+「冬」は?
「このしろ」と読みます。
この漢字以外にも同じ読み方ですが、鰶・鯯・鱅と表す場合があります。
コノシロもワカシと同じく出世魚で、幼魚をシンコ、7~10cmくらいをコハダ、13cmくらいをナカズミ、15cm以上がコノシロと呼ばれます。
コハダはよくお寿司屋さんで耳にするネタですね。
それ以外にはどんな漢字がある?
ではここからは趣向を変えて、クイズ形式にしたいと思います。
調べてみた所、よく知っている生き物でも漢字だけを見ていると全く分からないのが多かったです。
漢字が難しいからか、普段はひらがなかカタカナで表示されている事が多かったんですね、きっと。
ここから書いている漢字は、読み方だけならごく普通の生き物、もしくはそれに関係する物の名前になっています。
どれだけ分かるかチャレンジしてみてください。
Q.これらはどう読むでしょうか?
①鯏
②鮟鱇
③鮍
④鱚
⑤鱵
⑥鰧
⑦鱸
⑧魛
⑨鯲
⑩鯑
⑪鱲
⑫鯣
⑬鱓
⑭鰰
⑮鮃
⑯鰙
⑰鮣
⑱鯳
⑲鮴
⑳鮚
A.答え合わせ
①あさり
②あんこう
③かわはぎ
④きす
⑤さより
⑥おこぜ
⑦すずき
⑧たちうお
⑨どじょう
⑩かずのこ
⑪からすみ
⑫するめ
⑬うつぼ
⑭はたはた
⑮ひらめ
⑯わかさぎ
⑰こばんざめ
⑱すけとうだら
⑲めばる
⑳はまぐり
「魚へん」が付いているのに魚じゃない!?
ここからは「魚へん」が付いているものの、魚類ではない生き物の漢字を集めました。
中には一般的に使われている漢字ではない物も含まれています。
漢字の成り立ちを考えると「なるほどなー」と納得がいきました。
鯆(イルカ)
鯨(クジラ)と並んで、海で暮らしている哺乳類の代表のような扱いをされています。
一般的にイルカの漢字といえば「海豚」ですよね。
「甫」という字には、「はぐくむ」という意味があり、子を乳で育てる魚に由来して「鯆」と書くようになったと言われています。
鯱(シャチ)
よく知られている白黒の海洋生物の方でもこの漢字を使いますし、
お城の屋根に付いているシャチホコを表す漢字でもあり、こちらは空想上の生き物で、頭は虎か龍、胴体は魚とされています。
海で暮らすシャチの方はサカマタ(逆叉、逆戟)との別名もあります。
水族館で見ると人懐っこいように思えますが、海洋系での食物連鎖の頂点に立ち時にはサメやクジラを狙うような獰猛な面があります。
鰐(ワニ)
海とは全然関係がない生き物で、更に言うと淡水に住む生き物ですね。
噛む力が非常に強く、2tもの強さがあるので大型の哺乳類でも逃げられない場合があります。
犬や猫等のペットはもちろん人間まで食べてしまい、種類によってはその地域の食物連鎖の頂点として君臨しているそうです。
魹(トド)
アシカの仲間で、1頭のオスがメス数頭~数十頭から構成されるハーレムを作る事で知られています。
海に住んでいながら体毛があるので、この漢字が当てられたのかもしれません。
鱟(カブトガニ)
海に住む生き物ですが、意外や意外、クモやサソリに近い生き物のようです。
信じられないですよね。
よく似た見た目でこの↓カビトエビと混同される事もあります。
しかしカビトエビは田んぼに発生する小さな生き物で、カブトガニとは全く別の生き物です。
見た目が全然似ていないクモやサソリに近くて、よく似た見た目のカブトエビとは違う生き物なんて不思議ですね。
鯢(サンショウウオ)
体長が50~150cmと大型になるのは「オオサンショウウオ」と呼ばれる種類だけで、他の種類は20cm前後の小さな体をしています。
「サンショウウオ」には生息域によって、微妙に見た目や体の機能が異なるという面白い特徴があるそうです。
見た目によっては苦手と思う人もいるかもしれませんね。
まとめ
今回の記事を書くにあたって色々と調べていると、海に住んでいる生き物の多くに魚へんを使った複雑な漢字が当てはめられている事が分かりました。
一つ一つを調べていくと、その字の成り立ちが分かってくるのは面白いですね。
中には海の生物ではない漢字もありましたが、水辺に棲んでいる事が共通点でしょうか。
「海豚」と「鯆」みたいに、普段目にしている漢字とは全く別の字が使われる事があるのも興味深いですね。
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