こんにちは、リコリスです。
10/9(日)19:30放送の【ダーウィンが来た!】では、猛禽類の一種であるミサゴが登場します。
良いですねぇ、猛禽類。
キリッとした鋭い眼光、大きく開かれる力強い翼、獲物をしっかりと掴む逞しい足、鋭い嘴や爪etc。
猛禽類の視力は8.0以上とも言われています。
魅力を挙げ始めたらキリがないのですがそこはちょっと我慢して、と。
今回の記事では世界中に分布しているミサゴに関して紹介していきます。
尚この記事で取り扱っているのは猛禽類の方のオスプレイであり、戦闘機のオスプレイではないので予めご了承ください。
日本でのミサゴの生態や生息地は?
一般的にはミサゴと呼ばれています。
別の呼び方だと、魚を好んで食べる事から「魚鷹(ウオタカ)」、英名ではオスプレイ(osprey)です。
飛行能力の高さから航空機にもその名前が付いているんですよね。
生態はどんな感じ?
海岸を始め、湖、河川等の水場を好んで暮らしており、大きさはトビと同じくらい。
体長はオスが60cm程度、メスがそれよりも一回り大きいです。
翼を広げた状態もオスが約140~170cm程度、体長と同じくメスはそれよりも大きいようですね。
猛禽類としては珍しく、魚を中心に捕まえて食べています。
飛行能力が高くてホバリングを行う事ができ、水中に獲物を見付けると空中で制止して狙いを定め一気に襲い掛かるの得意です。
鳥類や昆虫が行う飛び方で、同じ場所に静止しているように滞空します。
ホバリングを行う代表的な生き物はハチドリでしょうか。
その飛び方はヘリコプター等の航空機でも採用されています。
日本での生息地は何処?
ほぼ世界中に生息しているのが確認されており、気温が高すぎる場所、寒すぎる場所以外であれば適応できているようです。
地球で暮らす生き物の中で、同じように世界中に分布しているのは僅か6種類しか存在していません。
日本でも留鳥として全国的に分布しているのが確認されていますが、季節によって生息数が増減します。
北海道だと寒すぎるのか殆どが夏鳥として訪れているという記録もあり、反対に西日本では冬場によく見られます。
縦に長い日本は場所によって気温がかなり違うので、同じ種類の生き物でもこういったように季節に合わせて暮らす場所を変更するのは興味深いですね。
日本でのミサゴの狩りの特徴は?
魚類を好んで食べるミサゴには、他の猛禽類にはない魚を捕まえるのに適した特徴があります。
ホバリングもその一つ。
魚を捕まえる為に全身で水の中に飛び込みますが、羽毛は密生していて水をはじく為の油でコーティングされています。
足の外側には滑り止めのトゲがあり、一度掴んだら放しません。
鼻の孔には水が入らないように弁が存在します。
何といっても最大の特徴は捕らえた魚を運ぶ時でしょうか。
所謂「魚雷」と呼ばれる持ち方です。
飛んでいる自分と同じように魚の体も飛行方向を向いており、これは空気抵抗を限りなく少なくして運ぶ為だと考えられています。
日本でのミサゴの天敵は?
個体それぞれでバラつきはありますが、ミサゴの狩りの成功率は高くて60~70%程度だと言われています。
自然界全体で考えると半分以上の成功率はかなり高いと言えます。
だからその分、他の生き物から横取りされる事も度々あるんですよね。
そんなミサゴの天敵はかなり多いです。
住んでいる場所によって相手が違うので、とりあえず日本限定で挙げていきます。
- カラス
- トビ
- オジロワシ
- オオワシ
が多いみたいです。
普段は食べない魚でも、低リスクで手に入るのであれば横取りするんですね。
魚をメインに食べるミサゴならではの天敵と言えます。
何故他の生き物が横取りする?
実は狩りが上手な生き物って、他の生き物にせっかく捕った獲物を奪われる事がかなりあります。
チーターも同様で、足が速くて他の生き物よりも狩りが成功しやすいんですが、ライオンやハイエナに横取りされる事が多いんです。
自分で捕まえる労力を考えると、そっちの方がずっと楽ですからね。
大型のネコ科にしては細い体をしていて、世界最速の哺乳類で瞬間的に時速100km以上で走る事ができます。
狩りの成功率は半分程度ですが、倒した獲物は他の生き物に奪われる事が多いです。
何故他の生き物に狙われるのかと言うと、チーターの狩りで一番重要なのって足なんですよね。
他の生き物と獲物を争って足を怪我してしまうと、その傷が治るまで次の狩りをする事が不可能になります。
なので他の肉食動物が近付いて来ると、自分の身を守るのを優先して仕留めた相手を諦めてしまうんです。
それを分かっているから、ライオンやハイエナはチーター狩りを成功させたと知ると群れで近付いて横取り。
たまーに鉢合わせたライオンvsハイエナになる事も…。
奪ってしまったら後は群れで囲んで食べるだけなので、ほぼ単独で暮らすチーターは取り戻す事ができず、次の獲物を探す事になります。
ミサゴ鮨(みさごすし)とは?
「日本書紀」「太平記」「方丈記」等の多くの文献で、ミサゴは魚を捕る猛禽類として描かれていて、その中にはあまり一般的ではないのですが「ミサゴ鮨」という物が登場します。
作り方は諸説あるのですが、ミサゴが捕まえた魚を貯蔵してあったのが発酵(腐敗)して「ミサゴ鮨」になるとの記述があります。
別の記述だとミサゴが食べ残した魚に人間の尿をかけ、それを貯蔵して発酵させた(こちらの方法だと尿の塩分や酸味によって旨味が増す)説もあるのですがちょっとそれは……てなりますね。
他にも海水がかかって自然発酵したという説もあるのですが、これらの作り方に関してはミサゴには魚を貯蔵する習性がない事から否定する意見もあるそうです。
まとめ
- 日本でのミサゴの生態や生息地は?
- 日本でのミサゴの狩りの特徴は?
- 日本でのミサゴの天敵は?
について紹介してきました。
最後の方にチラッと書いてありますが、野生動物の習性によって作り出される食べ物というと猿が樹の洞に果実類を貯め込む事でできる「猿酒」があります。
本当かどうかは分かりませんが、そういった偶然が重なって生み出された物ってどんな味がするのか興味深いですね。
多くの生き物に該当する事ですが、実は世界中に分布しているにも関わらずミサゴも準絶滅危惧種とされています。
ミサゴの移動範囲と人間の生活圏が重なっている場所だと、電線に引っかかる事故も珍しくありません。
どちらかの生活圏を優先するというワケではないですが、上手く付き合って生きていけるといいですね。
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