職人が心血を注ぐ伝統工芸品・芝山細工とは?外国でも大人気!【開運!なんでも鑑定団】

開運!なんでも鑑定団

 

こんにちは、リコリスです。

9/13に放送される【開運!なんでも鑑定団】では、まさに日本の宝とも呼べる伝統工芸品が登場します。

「芝山細工(しばやまざいく)」と呼ばれるそれは職人の手で一つ一つ丁寧に作られており、その職人は希少な存在で今では数人しかいません

 

私は工芸品の中では「螺鈿細工(らでんざいく)」が特に好きなのですが、「芝山細工」はそれとはまた違った魅力がありますね。

螺鈿細工とは?
貝殻の裏側にある真珠のような輝きの部分を用いて、繊細な模様を描き出した工芸品です。
古くは古代メソポタミア文明や中国に興った最初の国家・殷や周で流行した物で、日本には奈良時代に唐から伝わりました。
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「芝山細工」は外国でも高い評価を受けていて、昔は国の政策の影響もあってバンバン売れていったそうです。

高級品なので、上流階級の人々にはそれを持つ事が一種のステータスにすらなっていました。

残念に思うのが、現代ではヤフオクやメルカリ等に出品される事もあるので誰でも簡単に買えてしまう事です。

勿論私見ですが、ちょっと風情がないと思ってしまうんですよね。

私のイメージだとこういう伝統工芸品って、厳かな雰囲気の専門店で自分好みの一点物を探すのも醍醐味だと思うんですが…。

まぁそれはさて置き、「芝山細工」について紹介していきますね。

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芝山細工はどんな伝統工芸品?

漆器に装飾を施していく技法によって作られる細工品を「芝山細工」または「芝山象眼」「芝山彫」と呼びます。(この記事では「芝山細工」に統一します)

元々の発祥の地は今で言う千葉県で、この技法を生み出したのが大野木専蔵(後に芝山仙蔵と改名)という人物です。

以外にも現代に割と近い江戸時代末期に考案され、幕末~明治時代の前半になると国内以上に海外での人気が高まっていきました

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松鷹杜若水鶏蒔絵芝山象嵌印籠 銘 芝山/奇成斎(花押) | 芝山 | 作品詳細 | 東京富士美術館(印籠)

芝山細工 象嵌帯留 | 骨董品買取専門の古美術永澤(帯留)

使われる素材は獣の牙や角、貝、珊瑚、甲羅、象牙等様々です。

それらに着色したり様々な形に加工していって、漆塗りの箱や櫛に彫られた窪みにはめ込んでいきます。

なので絵画とはまた雰囲気が異なり、立体感のある物に仕上がるそうです。

螺鈿とは – 螺鈿 澤井工房

特に貝を用いて作られた物が神秘的で、一つとして同じ物がない輝きに魅せられます。

鳥や植物、人物等の模様が特に好まれ、刀の鍔の部分に彫り込むのも流行しました。

本当に様々な装飾が生み出されていて、時には龍や妖怪など空想上の存在の姿を象った細工までありました。

芝山細工の職人は誰?

この技法を生み出したのが芝山仙蔵(大野木専蔵)というのは↑でも紹介しましたが、弟子入りした人が代々受け継いできたお陰で現代でも存在しています。

明治時代には芝山惣七芝山易政らの職人が知られていましたが、それ以外にも多くの人に伝わっていたそうです。

幸いにもYouTubeに貴重な映像が残っていました。

金工 彫金 芝山細工 (芝山象嵌)
江戸末期(幕末)~明治中期頃の作品。刀装具・印籠・一輪挿し・小物入れ等を制作した一派。芝山の特徴は、主に人物や花などは貝と象牙を彫刻し象嵌する。背景は蒔絵を使う。稀に七宝・珊瑚・天然石・琥珀・鼈甲などを象嵌する。

今の時代のように精密な機械がなかったにも関わらず、どうやってそんなにも緻密で繊細な物が作られたのかと驚くばかりです。

今活躍している職人はどんな人?

宮崎輝生(みやざき てるお)

昭和11年に生まれ、祖父、父と受け継がれてきた、江戸時代や明治時代の技術を15歳で継承しました。

多くの同業者が芝山細工から手を引いていく中、この道一本で生きてきた筋金入りの職人で今では「最後の芝山師」と呼ばれています。

令和2年には故郷である横浜市のHPに取り上げられ、TV番組にも出演しました。

具嶋直子(ぐしま なおこ)

埼玉県に住む職人歴18年の女性(同姓同名の歌手とは別人)です。

この方が前述の宮崎さんの弟子で、もう日本には数人しかいない貴重な職人の一人となっています。

元々は会社員でしたが初めて見た芝山細工に一目惚れし、ちょうどタイミングよく弟子を募集していた事から運命の仕事を見付けたと即応募。

その後は宮崎輝生さんに弟子入りして修行をしてきました。

芝山細工が外国でも大人気なのは何故?

今も昔も日本の伝統工芸品はとても質が高く、国内は勿論、外国でも大人気です。

特に江戸時代末期~明治時代に人気に火が付きました

きっかけは外貨を得たい国が、輸出に力を入れて交易を増やしたからと言われています。

輸出された品は定番の箱や水差しは勿論、屏風や絵画の額、もっと細かな身近な装飾品にまで及びました。

特に和の雰囲気が強い物が好まれたみたいですね。

日本産の交易品は海外では文化の違いからとても風変りでしたが、それが逆に遠い国から遥々やって来た事からも貴重な舶来品として価値が跳ね上がって大切に扱われていました。

貴族の間では日本からの品をどれ程持っているかが自分のステータスにもなっていたそうです。

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まとめ

  • 芝山細工はどんな伝統工芸品?
  • 芝山細工の職人は誰?
  • 芝山細工が外国でも大人気なのは何故?

について紹介してきました。

貴重な伝統工芸品だというのに、それが廃れつつあるというのは残念でなりません。

もしかしたら先祖代々伝わっている工芸品を家宝として大切に持っている家もあるかもしれませんね。

形のある物はいつか壊れる物です。

しかし丁寧に扱えば長持ちしますし、代々の一族を守ってくれるようなご利益がある気がしませんか?

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