こんにちは、リコリスです。
9/25放送の【ザ!鉄腕!DASH!!】では、とあるスズメバチが登場します。
で、またそれを食べようとするんですよ…。
幼虫なら珍味のハチノコとして食べたり、成虫を蜂蜜や焼酎に漬け込む事があるのは知っていますが、普通に調理して食べても大丈夫なんですかね?
しかも今回登場するのは、スズメバチを襲うスズメバチとの事。
うん、これ、危ないヤツ。
そんな凶暴なスズメバチ、事前情報では種類が特定されていなかったのですが、日本にいるスズメバチの中でも特に危険なのは「オオスズメバチ」か「キイロスズメバチ」と言われています。
そのどちらかで、他のスズメバチの巣を乗っ取る習性があるのはオオスズメバチの方です。
キイロスズメバチも他のハチを襲いますが、常に単独での狩りを行うので候補から外しました。
今回の記事では、日本一危険で凶暴なオオスズメバチについて紹介していきます。
「オオスズメバチ」と呼ばれるくらいなので、体の大きさやその毒性、刺された時の対処法も書いておくので、もし何かあった時の参考にしていただければと思います。
危険で凶暴なオオスズメバチってどんなハチ?
オオスズメバチは日本全国と、インドから東南アジア、東アジアにかけて広く分布しています。
殺人蜂とも呼ばれ、性格はとにかく攻撃的です。
特に秋は一番オオスズメバチが攻撃的になる時期です。
巣の中で次の世代になる新女王蜂や雄蜂を育てなければならないので、働き蜂が大忙しになるからなんですよね。
なので他のハチの巣を襲うのはこれが理由です。
スズメバチの仲間の中で集団になって他のハチを襲うのは、オオスズメバチ特有の行動と言われています。
相手の巣を襲って働き蜂を全滅させるか追い払い、中に大量に残された蛹や幼虫をエサにするんです。
ミツバチが足に花粉団子を付けるのは知られていますが、オオスズメバチも獲物を仕留めた後にその体を嚙み砕いて肉団子状態にしてから運びます。
うわー、元がどんな生き物かなんて想像したくない…。
営巣場所は主に木の根元や洞の中、土の中、人間の暮らす家の中にまで作ってしまいます。
ニュースでも「家の中に巨大なハチの巣が!」とか放送したりしていますよね。
その中で暮らすハチが多ければ多い程、巣の大きさも比例して大きくなっていきます。
2019年にアメリカで生息しているのが発見され、残念ながら向こうの国にとっては外来種として駆除対象となってしまいました。
オオスズメバチの天敵は?
例に洩れず、オオスズメバチの天敵も人間です。
その他だとクマやハチクマ、何種類かの昆虫・寄生虫がオオスズメバチを食べる事が知られています。
クマ
クマは分厚い皮膚と固い毛に覆われているので、オオスズメバチと言えども刺す事ができません。
襲われたら最後、巣を丸ごと掘り出して幼虫や蛹ごと持って行かれてしまいます。
クマにとってハチの巣は冬眠前の栄養補給に最適なんですって。
一説によるとハチが黒い色を集中して攻撃するのは、巣を襲いに来たクマだと認識していると言われています。
ハチクマ
ハチクマはクマタカに似ているタカで、ハチを主食にしています。
特に繁殖期はハチの巣を持って帰り、雛鳥に幼虫や蛹を食べさせるのだとか。
こちらも固い羽毛をもっているので、いくら毒針を刺そうとしてもなかなか刺さらないようです。
その他
カマキリやオニヤンマのような大型の肉食昆虫も時々オオスズメバチを捕食しますが、逆にオオスズメバチもそれらを捕まえて食べる事もあるようです。
後はスズメバチの巣にこっそり卵を産み付ける蛾や、背後から襲い掛かるアブ、強力な粘着力を持つ巣を作る蜘蛛、成虫の体内に入り込む寄生虫、幼虫の中から生まれてくる寄生蜂、女王が卵を産めないようにする寄生虫etc。
毒針と強力なアゴを持つ凶暴なオオスズメバチですが、意外と彼らを捕食する生き物も多いと言えますね。
オオスズメバチの大きさは?
女王蜂:40~55mm
働き蜂:27~40mm
女王はかなりの大きさですね。
5cm以上のハチって怖すぎるんですが…。
しかもこれはあくまで体長なので、羽を広げると更に大きく60mmを超える女王蜂も存在します。
他のハチとの大きさを比較
キイロスズメバチ
女王バチ:25~28mm
働きバチ:17~25mm
アシナガバチ(の仲間で最大種のセグロアシナガバチ)
女王バチ:30mm前後
働きバチ:20~26mm
ミツバチ
女王バチ:20mm以下
働きバチ:12~13mm
「オオスズメバチ」という名前の通り、他の種類のハチともかなり体の大きさに違いがありますね。
オオスズメバチの毒性は?
オオスズメバチの毒性は、この地球に存在する全ての生き物と比べてもトップクラスに入ります。
毒の半数致死量 (LD50) は4.1mg/kgです。
この毒を投与された生き物の半数(50%)が死亡する毒の量を指します。
この数値が低ければ低い程、強い毒という事です。
自然界最強の毒はボツリヌス菌と言われています。
半数致死量 (LD50) は0.00000037mg/kgなので、オオスズメバチの毒とは比較できないレベルで強力ですね。
流石にこれを比較対象にする訳にはいかないので、そちらは置いておいて。
小さな体のオオスズメバチですが、実は日本で暮らす有毒な生き物の中で一番死者を出しているのがハチなんですって。
他の有毒生物については、また機会があれば別の記事に纏めたいと思います。
オオスズメバチに刺されたら?
オオスズメバチというか、ハチ全般に刺された時の対処法ですね。
原則として「毒をくらった後に動き回るのはNG」となっていますが、ハチに刺されたらまずはそれ以上刺されない為にすぐにその場を離れる必要があります。
毒が回ってその場から動けなくなった場合、本人どころか救助者まで危険な目に遭いますからね。
慌てず騒がず、姿勢を低くして避難します。
また針が体に刺さったままになっている時は、落ち着いて応急処置ができる場所までは抜かないようにしましょう。
ハチの毒には仲間に危険を知らせるフェロモンが含まれているので、巣の近くで抜いてしまうともっと興奮させてしまいます。
①刺された患部を摘まみ、血と共に絞り出す。(口では吸わない)
②抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗る。
③傷口を冷やして毒の吸収を遅らせる。
こんな症状が出ると危険!
ハチに刺されると発疹や吐き気、呼吸困難などに症状が出る場合があります。
応急処置が済んでいてもこういった症状が出た場合は、すぐに病院へ向かって下さい。
特に以前も同じハチに刺された経験がある場合、アナフィラキシーショックを起こす場合があります。
アレルギーの原因となる食物・物体・毒等に対して、免疫機能が過剰に働き血圧の低下や意識障害を起こします。
数分~数時間の短い間に皮膚や呼吸、粘膜、呼吸器官、循環器官に異常が現れるのが特徴です。
程度によっては生命の危険があるので、すぐに病院へ!!
まとめ
- 危険で凶暴なオオスズメバチってどんなハチ?
- オオスズメバチの天敵は?
- オオスズメバチの大きさは?
- オオスズメバチの毒性は?
- オオスズメバチに刺されたら?
について紹介しました。
バラエティ番組なので仕方ないと思いつつ、調べれば調べる程こんなのよく食べる企画なんて立てたな…と思えてきました。
TVで放送されるので本当に危険な事はさせないと思うのですが、素人がハチの駆除を行うのは無理があるので、必ず専門家に駆除依頼をして下さいね。
間違っても捕まえて食べようとは思わないように!
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