3月29日の「些細な事がきっかけで大事件 トリガーニュース」では、意外な事が原因で時には人の命が危なくなった出来事が何件か紹介されます。
いくつもの事件がありますが、中には本当にあった出来事なのかと背筋がゾッとする話もありました。
この記事では「ベルリンの壁」崩壊前後を解説します。
「ベルリンの壁」を聞いた事があっても、それができたのは半世紀以上昔の事なので詳しく知らない人も多いかもしれません。
今でも「ベルリンの壁」は東西のドイツを分断した冷戦時代の遺物として扱われ、現地の人にとっては生々しい戦時中を連想させる物となっています。
残念ながらロシアとウクライナの戦争が起きてしまいましたが、平和な時代が続くのに越した事はないですね。
早く終わる事を願います。
今回の記事の内容としては、
- 「ベルリンの壁」って何?
- 壁が作られた目的と壊された理由は?
- 「ベルリンの壁」崩壊後はどう変わった?
この3つに分けて解説していきますね。
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「ベルリンの壁」って何?
ざっくり言ってしまうと、1961~1989年の間に東ドイツと西ドイツを分断していた壁を指します。
第二次世界大戦が終わった後、ドイツはイギリス・アメリカ・フランス・ソ連の4ヶ国に占領されました。
その後にイギリス・アメリカ・フランスの同盟国がソ連と対立状態になり、その中で社会主義に属するドイツ民主共和国(東ドイツ)と、自由主義に属するドイツ連邦共和国(西ドイツ)となりました。
西ドイツをぐるりと囲んだ壁はコンクリートで作られ、以後28年に渡って通行を許しませんでした。
これによって、大勢の人が家族や友人とバラバラになってしまった事もあったようです。
壁を越えようとして射殺される悲劇も生まれました。
28年という期間は、赤ん坊が成人になるのよりももっと長い時間ですよね。
もし自分が家族とそんなに長い時間を引き離されていたら、と思うと「寂しい」という言葉では言い表せないような複雑な感情を抱くと思います。
壁が作られた目的と壊された理由は?
作られた目的は?
元々は事由に行き来されていたのですが、人口の流出に焦りを感じたソ連と東ドイツは1961年の8月にいきなり通行を禁止して、西ベルリンと呼ばれていた土地を全て壁で囲って閉じ込めてしまいました。
随分と横暴な手口ですね。
「もっと別の手を使っても良かったのでは?」とも思いましたが、当時は1945年に第二次世界大戦が終わって、ドイツは戦勝国であるイギリス、アメリカ、フランス、ソ連に4分割されており、東ドイツも自由に動けなかったようです。
1948年に結託したイギリス・アメリカ・フランスとソ連が決定的に対立し、冷戦時代に入ってからソ連と東ドイツが西ドイツを封鎖する形になりました。
壊された理由は?
簡潔に言うと、
①1989年11月に東ドイツの報道官が、東ドイツの国民が西側へ旅行をする時の規制緩和を発表。
「ベルリンの壁」を含む全ての検問所から出国できると発言。
③マスコミが「それはいつ認められる?」と尋ねた質問に「今すぐにでも」と答え、夜遅くにも関わらず国境の検問所に大勢の市民が押し寄せた。
④混乱を回避する為に国境が解放され、壁崩壊。
といった流れでした。
この内容に関して、子供の頃にTV番組でも振り返って取り上げられていた記憶があります。
その時も「言い間違いを認めずに会見を進めた結果、壁を取り壊す事になった」と解説があったような気がします。
幼い頃の記憶なので少しあやふやですが、大まかにはそんな感じだったかと。
この記事を書く為にざっと調べても同じでした。
何故私はそんな内容を覚えていたんでしょう。不思議です。
それにしても、長年の東西ドイツを分けていた壁が、たった一人の報道官の不用意な発言から一夜にして崩壊する事になったなんて、誰が予想したでしょうか。
彼の上官は信じられなかったでしょうね。
まさか報道官がワザとそう仕向けたのでは…いえ、止めておきましょう。
真相はともかく、当時は大騒ぎになったものの、今となるとこれはこれで英断とも言える言い間違いだったのではないかと思います。
その後「ベルリンの壁」が崩壊するのと同じく、東ドイツもやがて無くなりました。
「ベルリンの壁」崩壊後はどう変わった?
破壊された壁の行き先がどうなったかと言うと、今でも普通に町中にあるみたいですね。
公衆トイレの壁面に「ベルリンの壁」の一部が使われたりと、日常の背景に溶け込んでいるようです。
広告や壁画アートにも使われていますね。
若い人達が描いているのでしょうか、とても色鮮やかで見ていて楽しいと思います。
戦争の遺物として完全に排除する訳でもなく、しかし戦争の事を忘れてはいないと前向きな意思が感じられます。
まとめ
「ベルリンの壁」が辛い戦争の記憶を呼び起こす事もあり、アートとして大勢の人の目を楽しませているような感じもあり、いろんな目的で大切にされているのだなと思いました。
目の前に現代のアート作品として使われる壁の一部をポンッと置かれても、「え、これがあの有名な「ベルリンの壁」なの?」と驚いてしまうかもしれません。
いつまでも悲しんでいては前に進めない、けれども決して戦争を忘れてはいけないという事を教えてくれている気がします。
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